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人は空を見上げることで、本当に何かが掬われる(救われる)のかもしれない【タイ・チェンマイ編】#16

by 佐田真人|Masato Sata

一年に一度、チェンマイで行われる伝統的なお祭りがある。コムローイ祭だ。その中でも規模の大きい「イーペンランナー祭」に参加してきた。

実は世界一周の1カ国目がチェンマイなのも、この時期に世界一周を始めたのも、このイーペンランナー祭を間近で見たかったからだ。

無数の小さな灯りが、夜空に消えゆく様子を見て、世の中にこんな幻想的な文化があるんだなあと感動したことがある。

「もしこの景色を間近で見れたなら…」




そしていま、あのとき見た光景が目の前に広がっている。本当に、本当に来てしまったのだ。

小さな灯りのひとつひとつが、みなの顔を優しく照らす。

いま、ここが世界で一番幸せの密度が濃い場所なんじゃないか。

そう思ってしまうぐらいみなの笑顔が素敵だった。

人は空を見上げることで、本当に何かが掬われる(救われる)のかもしれない。

感謝の気持ちを空に放つ人もいれば、行き場のない想いを空に託す人いるだろう。

ひとつ確かなのは、その先にとても優しい世界が広がっていたことだ。

ここにいる人たちとこの空間を共有できて本当に嬉しかったし、このタイミングで来て本当に良かった。

あの頃の自分に「本当にそこに行くんだぞ」と教えてやりたいなあ。

オレンジ色の空が深い青に戻るまで、間違いなく僕は、ゆめうつつの中にいた。


佐田真人|Masato Sata
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