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旅の最中の会話(ホテルのバーテンダー)【タイ・チェンマイ編】#6

by 佐田真人|Masato Sata

先日から滞在しているホテルで作業していたときのこと。「この部屋、暑くないですか?」、とふと声が聞こえた。パソコンから顔をあげると、そこにいたのは同じ歳ぐらいのスタッフだった。

「ちょっと暑いかも..」、そう答えると、すぐさまクーラーをかけてくれた。「日本語話せるんですか...!?」の一言をきっかけに、会話モードのスイッチが入った。


「北海道の大学に行ってた!とてもとても寒かった...!」

「え?北海道の大学?北海道に留学してた人には初めて会ったよ!なんで北海道に留学したの?」

「う〜ん、ロングストーリー!いま忙しくない?」

「全然忙しくないよ。もし良ければ聴かせて!」


そこからお互い英語と日本語、ジェスチャーを混ぜながら、たくさん会話をした。彼女が半年間北海道に留学したのは、大学の教授がきっかけだったそう。

大学卒業が目に見えてきたとき、将来なにをしたいのか全く分からず、この先の未来がとても不安だった。そんなとき、大学の教授が日本に留学してみないか?と声をかけてもらったとのこと。

そこからの日本の生活は驚きの連続だったという。とにかくめちゃくちゃ寒かったこと、初めて雪をみて感動したこと、中でも印象に残ってるのが、道路を渡ろうとしたときのドライバーとのやりとりだったそう。


「信号もない横断歩道だったんだけど、渡ろうとしたとき車が止まってくれたの。でもわたしはドライバーに先に行ってってジェスチャーで伝えたの!でもドライバーが先に渡ってとジェスチャーで返したのよ!

このやりとりは数回続いたんだけど、互いに"渡らない"やりとりをしているのがとてもおもしろかったわ。タイじゃこんなのありえないから!

...とまあいろいろあって、大学を卒業してから、お昼は別のカフェでバリスタ、夜はここでバーテンダーをしているの。」


そう笑いながら話す彼女を見て、日本での生活が楽しかったんだと思うと、とても嬉しかった。一通りエピソードを聴けたところで、彼女は小走りで仕事に戻って行った。


「そろそろ仕事に戻らなきゃ!たくさん話せて楽しかった!また明日!」

「こちらこそ楽しい時間をありがとう。また明日。」


佐田真人|Masato Sata
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